京都旅行へ行くことになり、
宿の近くに「伏見稲荷大社」
という神社があるということで
有名みたいだし行こう!
と話していたら、
友人の一人が
「稲荷神社は私には合わない。。。行ってはいけないんだぁ」
と言い出しました・・・。
えっ、どういうこと?
私はそのようなことは初めて聞きましたし、
その場では「大丈夫でしょ!」
と言ったのですが、
その後、ネットで調べると
「稲荷神社に行ってはいけない人」や
「伏見稲荷に行ってはいけない人」って
出てきて、怖いっ!
不安になってしまいました。
なので、
稲荷神社に行ってはいけない人はどんな人なのか?
お稲荷さんと相性が悪い人とは?
稲荷神社がなぜ怖いと感じるのか、危険と言われる理由
などなど徹底調査したことシェアします。
こちらも読まれています閲覧注意>>本当の稲荷神社と宗教
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稲荷神社は怖い・危険という理由
「稲荷神は祀り続けないと祟られてしまう。」
とか
「一度稲荷神社にお参りしたら、死ぬまでお参りしないといけない。」
などといったことが言われているようです。
この噂が本当なのかどうかについてですが、
「稲荷神に関しては、悪い神様でもなんでもないので大丈夫」というのが答えです。
しかし、このように言われるようになるには
何かしら理由があるはずですよね。
なので、この噂が出来る理由や、
本当に心配はいらないのかどうかについて
更に調べていきましょう。
そもそも稲荷神社とは?
どうしてこのような噂が出来てしまったのか
について知るには、
稲荷神社とはどういう神社なのかを知る必要があります。
参考ページ>>八幡宮、天満宮、稲荷社、神宮などと神社の違いとは?
このページにも書いているとおり、
稲荷神社は全国に3万2千社もあり、最多です。
狐が稲荷神社の神様ではない
稲荷神社には石でできた狐がいますよね。
なので、稲荷神社の神は狐だと
勘違いされることがあるのですが、
そうではありません。
狐はお稲荷様の使いであり、
狐を祀っているわけではありません。
お稲荷様は五穀豊穣を司る収穫の神様です。
お稲荷様が誰なのかは明かされていないのですが、
「宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)」 「保食神(うけもちのかみ)」 「倉稲魂命(うがのみたまのみこと)」 「豊宇気毘売命(とようけひめのみこと)」
古事記や日本書紀などに登場する
上記の神様がお稲荷様だといわれています。
お稲荷様は神道と仏教がある
お稲荷様は、神道系と仏教系の2つの系統があります。
神道系も仏教系もどちらも収穫・穀物の神様であり、
使いが狐であることは一緒です。
神道系のお稲荷様は、
冒頭でも出てきましたが
「伏見稲荷大社」が有名で、総本社です。
お米などの食物や、農耕などを司る
優しくて温厚な神様だといわれています。
仏教系のお稲荷様は
愛知県に「豊川稲荷」というところがあります。
こちらは仏教系で、神社ではなくお寺です。
なので、祀られている神様も神社とは違います。
豊川稲荷で祀られているのは、
インドから由来している
女神の「荼枳尼天(だきにてん)」という神様です。
稲荷がつくからといって稲荷神社とは限らないわけです。
お寺に祀られる稲荷があるわけです。
荼枳尼天を祀る日本の主な寺院
成田山・出世稲荷 (真言宗・千葉県成田市) 翁稲荷明神像と供に祀られる。
高尾山・福徳稲荷 (真言宗・東京都八王子市) キリカクの真言は飯縄権現に使われる。
浅草寺・鎮護堂 (天台系・東京都台東区) 通称、お狸様。聖観音宗。
大円寺・笠森稲荷 (日蓮宗・東京都台東区) 本地の薬王菩薩の名で祀られる。
真浄寺・縁切稲荷 (真言宗・茨城県牛久市) 牛久成田山・稲荷大権現。
總持寺・穴熊稲荷 (曹洞宗・神奈川県横浜市) 曹洞宗の総本山の一つ。
普済寺・北山稲荷 (曹洞宗・静岡県浜松市) 豊川稲荷の本寺。
妙厳寺・豊川稲荷 (曹洞宗・愛知県豊川市) 日本三大稲荷。日本各地の寺院に勧請される。
比叡山・星峯稲荷 (天台宗・滋賀県大津市) 天台宗の総本山。
神照寺・神照稲荷 (真言宗・滋賀県長浜市) 伏見稲荷本願所・愛染寺からの法脈を伝える。
真如堂・法伝寺 (天台宗・京都府京都市) 元は真如堂の稲荷堂で現在は塔頭。
鞍馬山・吉鞍稲荷 (天台系・京都府京都市) 鞍馬弘教。右図。
知恩院・濡髪祠 (浄土宗・京都府京都市) 浄土宗の総本山。
建仁寺・興雲庵 (臨済宗・京都府京都市) 豊川稲荷を勧請している。
相国寺・宗旦稲荷 (臨済宗・京都府京都市) 塔頭の金閣寺も荼枳尼天を祀る。
了徳院・白髭稲荷 (真言宗・大阪府大阪市) 三面荼枳尼天を祀る。右図。
木山寺・善覚稲荷 (真言宗・岡山県真庭市) 本地の十一面観音の名で祀られる。
妙教寺・最上稲荷 (日蓮宗・岡山県岡山市) 日本三大稲荷。平成21年までは最上稲荷教。
犬鳴山七宝滝寺・鎮守殿 (真言宗・大阪府泉佐野市) 葛城山脈・白髭一言稲荷大明神
この「荼枳尼天」は
ジャッカルの背中に乗っているのですが、
日本にはジャッカルはいませんよね。
ジャッカルとは、狐と良く似た動物です。
そのことから、狐を使いとするお稲荷様と
同じような扱いとなっていったようです。
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閲覧注意>>稲荷神社は本当はキリスト教会だった
なぜ稲荷神社に行ってはいけないと言われるようになったのか?
狐が関係している説
お稲荷様にお願い事をする際、
直接お稲荷様にお願いするのではなく、
まずはお稲荷様の使いである
狐の機嫌を取ろうと昔の方は考えました。
そうしているうちに、
元々はお稲荷様にお願いをする為に
狐に食べ物を贈ったりしていたのが、
だんだん狐を祀るようになって
お狐様と呼ばれるようになったといわれています。
この時に贈ったものが
「おいなりさん」「稲荷ずし」です。
油揚げにご飯をつめたものですね。
稲荷神社のご利益は商売繁盛
そして、お稲荷様のご利益には
商売の神様だともいわれていたので、
江戸時代には商人の家には
必ずお稲荷様があるといわれるほど
多くの家で祀られていました。
それだけたくさんあるので、
火事など何か良くないことが起こった時に、
ほとんどの家がお稲荷様と関係のある家
ということになります。
それを「お稲荷様の祟りだ」という風に
言われるようになったという説です。
お稲荷様ではなく狐を祀ったから
お稲荷様が怒ったと考えたのでしょうか。
こうして、お稲荷さんは怒る怖い神様だ
というイメージがついていったと考えられます。
犬神信仰とごちゃまぜになってしまった説
横溝正史の「犬神家の一族」
という小説があるのですが、
その犬神家の長女は「犬神」を信奉していました。
犬神とは、西日本や、四国、岡山などで見られる
信仰のことです。
犬神は信仰すると富をもたらしてくれるといわれていますが、
その反面、ないがしろにすると
末代まで祟られるといわれていたり、
見返りに血を求めるなど
といったことがいわれています。
この話が広がっていくと、
だんだん犬神と狐が混ざってしまい、
なぜか狐まで、乱雑に扱うなどすれば
祟られてしまうといった話が広まっていきました。
このことから、
「稲荷神は祀り続けないと祟られてしまう。」
や
「一度稲荷神社にお参りしたら、
死ぬまでお参りしないといけない。」
といった噂が出来あがったと考えられます。
仏教のお稲荷様はちょっと怖い?
仏教の方の祀られているのは
「荼枳尼天(だきにてん)」という
女神だとお伝えしました。
この荼枳尼天は、
祈りを捧げることで
神通力を得ることが出来、
現世利益を得ることが出来る
と言われていたほど力の強い仏様でした。
ですが、ちょっと怖いと言われるのが、
荼枳尼天の前身だといわれる
「ダーキニー」です。
「ダーキニー」は人の死期を知って、
死んだ人の心臓を食べてしまうという神です。
このことから、
祟りを起こすというのは
この「ダーキニー」のことなのでは?
と思ったのですが、
そうではないようです。
荼枳尼天は見返りを求めたり、
ちょっと気難しかったりして
他の神様より扱いが難しく怖いように思えますが、
ダーキニーは仏教に帰依しています。
(帰依:仏門に入って教えに従うこと。)
なので、心配する必要はなさそうです。
また、心臓を食べると言っても
亡くなった方の心臓で、
命を奪うほど恐ろしい神ではないですね。
稲荷神社が怖いと言われるのなぜなのかまとめ
解説動画ありましたので、参考までに。
祟りなど不安になる言葉がたくさん出てきましたが、
結局、神道の稲荷神社に参拝すること自体は
大丈夫という結論でした。
お稲荷様の使いである狐と、
犬神が混ざってごちゃまぜになり、
このように言われるようになったということなので、
直接稲荷神社に祟りがある
といったことはないみたいです。
話が広まるにつれて
元々の話と違うように伝わっていってしまう
というのはよくある話ですよね。
仏教の方のお稲荷様はちょっと怖い話もありましたが、
実際は仏教のお稲荷様も
悪い神様ではないので
気にすることはなさそうです。
こちらも参考に
追記
稲荷神社が怖いと感じる本当の宗教とは
稲荷神社の元をたどって行くともっともっと古い時代から諸説あります。
秦の始皇帝の子孫である弓月君(ゆづきのきみ)が数万人を率いて朝鮮半島を通じ渡来してきたのが秦氏で、その秦氏の高度な技術によって八幡神社、稲荷神社が全国に作られていったという説です。
もっと詳しくリサーチしてみました>>稲荷神社は本当はキリスト教会だった