台風で隣の家の車に傷をつけてしまった！誰の責任になる？保険は使える？

「台風の強風で自分の家の物が飛んでいってお隣の車に傷をつけてしまってトラブルに！」
「台風で家の屋根が壊れてお隣の車に傷がつき、損害賠償を請求されてしまった！」

こんな状況で、台風の影響だったとしても、賠償金など支払わなければいけないのでしょうか？

台風の影響でお隣の家の車に傷をつけてしまった場合の責任はどこにあるのか？
また、保険金は出るのかについて調べたのでシェアします。

台風時の車の傷は場合によっては責任あり

台風でお隣の家の車に傷をつけてしまった、と言っても
それぞれの状況により責任の有無は変わってくるようです。
民法717条の内容を参考にします。

傷をつけてしまった側に責任ありの場合は

・家の老朽化や壊れている事に気付いていたのに修理していなかった。

・台風が来ると分かっているのに物を外に放置していた。

・過去の台風などの例から予想される強風に備えて屋根を補強するなど、
　充分な備えをしていなかった。

などが挙げられます。

原因となった台風の大きさや被害が予想出来たか、
出来る限りの対策はしたのかが重要となりそうです。

責任を負う義務がない場合は、
屋根などは壊れておらず、安全だと思われたが、
予想出来ない規模の大きな台風で被害が出てしまったときです。
この場合、予想できなかった、対策はしていて(する必要がなく)
通常有すべき安全性があったので責任を負う必要はないと判断されます。

反対に、車の所有者にも過失が認められるケースもあります。
被害が予想出来たか、対策をしたか
どうかという事については被害者側にも問われます。
台風による影響で被害を受ける可能性があるにもかかわらず
無防備な状態のまま車を放置していた場合などでは、
車の所有者側にも過失が認められて
損害賠償額が減額されるパターンもあります。

被害者の車両保険なら保険金出ます！

それでは、保険についてですが、自動車保険には

・マイカーの損傷を補償する車両保険

・相手方への補償のための対人賠償保険、対物賠償保険

・乗車中の怪我を補償する人身傷害保険、搭乗者傷害特約

このように色々あります。

台風や水害、暴風などの自然災害によって
マイカーが損傷した場合には修理代などが
車両保険から保険金が支払われます。
水没したときも含まれます。

ただし、車両保険の補償対象は加入している本人の車のみで、
他の車が傷ついたことへの補償はありません！

台風の飛来物は対策しておくのがベスト！

もし、予想出来なかった規模の台風による被害だったから
どちらにも責任はないと判断されたとしても、
このような事が起こるとやはりお互い気分は良くないですし、
ご近所さんとは気まずくなりたくないですよね。
なので、被害者にも加害者にも出来るだけならない為に、対策が必要だと思います。

台風が接近している時だけでも、
お庭や家の周りにものは置かないようにしましょう。
物干し竿や植木鉢などもです。

さらに、ご自宅の屋根に不安がある場合は
早めに修理し、定期的にメンテナンスをしておきましょう。

基本的な事をきちんとしておくだけで、
トラブルが起こる事を防げます。

まとめ

予想される規模の台風にきちんと備えていたかどうかによって
責任の有無は判断されるという事なので、
面倒がって何もせずに放置し、
後々更に面倒な事にならないよう、
しっかり対策して台風に備えましょう。

万が一、隣の家の車が車両保険に入っていなかった場合でも、
こちらが対策をしていれば責任を負うことはありませんよね。

とはいえ、こんな状況は予想外で起こるものです。
何が一番重要なのかは、
お金をいくら払わないといけないのか？と言うより
ご近所さんともめたいくないことではないですか？
これからもずっとずっと隣同士で住んでいくわけですから、
このことがキッカケで住みづらくなるのは御免です。

なので、ひとまず誠意ある挨拶・対応で
相手側が車両保険に加入しているか確認をし、
そこから先は、専門家に任せるっていうのが私の意見です。

Q & Aサイトなどでたくさん意見が述べられていますが、
結局行動にうつさなければならないのは自分なので、
専門家に入ってもらいましょう。
弁護士の無料相談ができるところはたくさんあります。
まずは法テラスに相談するのがベターです。