天皇陛下の生前退位が決定したので平成31年(2019年)5月1日からは新元号となります。
息子からふと、元号ってもう決まってるんでしょ?とか
誰が新元号決めたの?とかギモンをあびせられ、あたふた。。。
現在の平成という元号も、誰がどのように決めたのかということは知りませんし。
平成の時代が終わるということで、新元号はどうなるのか気になりますよね。
そこで、新元号は誰が決めるのか?どのように決定されるのか、新元号を決める上での条件などは決められているのか?ということなど、これまでの元号がどのように決められたのかということも含めて調べたことをシェアします。
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新元号を決める人は誰なのか?
明治より前は、今のような天皇一代につき元号一つの「一世一元の制」ではなく、大震災が起こったり、おめでたい珍しい動物が見つかるなど、良いこと悪いこと関係なく何か大きな出来事が起こると元号が変わることもありました。
よって、今のように「一世一元の制」となったのは明治以降ということになります。
ただ、元号の決め方に関しては明治時代と現在とでは異なるんです。
現在は、昭和54年に成立した元号法という法律により定められています。
元号法の内容は、
第1項 元号は、政令で定める
第2項 元号は皇位の継承があった場合に限り改める
この2つだけです。
つまり、元号は政令で決めるということになっています。
元号を決める流れ
元号を決める時の流れは大抵決まっています。
1. 内閣総理大臣が漢文学や国文学関連の大学教授ら何人かの有識者を選びます。
その有識者達が次の元号の候補をいくつか考案します。
2. 内閣官房長官が出された候補を整理します。
その整理した結果を内閣総理大臣に報告します。
3. 全閣僚会議にて新元号の原案としていくつかの案を選びます。
内閣総理大臣は、この原案について衆議院と参議院の議長、副議長に国民の代表としての意見を聞きます。
4. 閣議で決定します。
このような流れで新元号は決定されます。
新元号を決める時に関わる人は以下の通りです。
・内閣総理大臣
・内閣官房長官
・全閣僚
・内閣法制局長官
・衆議院の議長、副議長
・参議院の議長、副議長
・数人の有識者
これを見てわかる通り、元号を決める段階では皇室は一切関わりません。
元号を決める時の条件
当然好きなように思いついたものを挙げているわけではなく、決められた条件に沿って考えられています。
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1. 国民の理想としてふさわしいような意味合いを持つもの。 2. 漢字二文字のもの。 3. 読みやすいもの。 4. 書きやすいもの。 5. 今までに元号、または送り仮名として使われたものではないこと。 6. 俗用されていないもの。
以上の6つの条件を基本にして元号は考えられます。
平成は誰がどのように決めた?
平成という元号は、陽明学者の安岡正篤さんという方が考えたものです。
元号は元々中国でできた制度で、朝鮮半島から日本へと伝わってきました。
そして現在では日本だけが元号を使用しています。
よって、元号は中国の古典から引用されています。
平成というのは、「内外、天地とも平和が達成される」という意味が込められています。
当然、平成の他にも候補はあって、「修文」や「正化」が挙げられていました。
ただ、この2つは頭文字をローマ字表記にすると「S」となり、昭和と同じになってしまうのでややこしいということになり、平成になりました。
このことから、平成の次の新元号は平成と同じ「H」が頭文字となる可能性は低いと思われます。
ちなみに、元号に使われる漢字は結構同じようなものが使われています。
元号に使われた漢字ランキングベスト5
1. 「永」29回
2. 「天」「元」27回
3. 「治」21回
4. 「応」20回
5. 「正」「長」「和」「文」19回
条件に当てはまる漢字というのはそんなに多くないので、この中のどれかの漢字が次の新元号でも使われる可能性はあると思います。
生前退位は認められて来なかった
ここまでは新元号はどのように決められるのかなどについてご紹介してきました。
今回は天皇陛下が生前退位されるということで、新元号はどうなるのかなどが話題となっていますが、これはかなり珍しいことです。
一番初めの生前退位は、女性の天皇だった皇極天皇が弟に地位を譲ったときです。
その後、平安時代においては生前退位は珍しくなく、退位した天皇を上皇、出家すれば法皇というように呼ばれていました。
明治時代には皇室制度を定める皇室典範が作られ、「終身制」になりました。
これは天皇になると亡くなるまでその地位にあるということです。
それ以降は生前退位が認められていませんでした。
なので、今回天皇が生前退位されるのは江戸後期の119代光格天皇以来ということで約200年ぶりとなります。
まとめ
新元号は誰がどのように決めるのかについてご紹介しました。
生前退位されると知った時は、平成が終わってしまう寂しさを少し感じましたが、これまでは天皇が崩御されて悲しみの中での改元だったのが、今回はお祝いすることが出来ます!
新元号はとても気になりますが、発表までは極秘ということで、もしも流出してしまった時は別の候補から選ぶことになるのだそうです。
日本の明るい未来に期待を込めたような元号になると嬉しいなと思います。