身分証明書としても使える保険証。時には、コピーでも使える場合がありますよね。原本を失くさないために、コピーを携帯している人もいるでしょう。保険証そのものではないために、取り扱いも軽く考えてしまいがちです。
でももしこのコピーを紛失したり、第三者に渡ってしまったら…。そんな場面を思い浮かべると、
「もしかして、コピーでも悪用されてしまうことがあるの?」
「コピーを紛失した時はどう対処したら良いの?」
「保険証のコピーを悪用されない方法は?」
と色々な疑問が沸いてきました。
そこで今回は、保険証のコピーの悪用のリスクや、その対処法について調べたのでシェアします。保険証のコピーの管理に不安を感じている方の参考になれば嬉しいです。
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保険証のコピーは悪用されるリスクがあるのか?
健康保険被保険者証(保険証)は、健康保険組合に加入した人に交付される証明書のことです。この保険証の取り扱いには十分に気を付けるよう注意喚起されている事は、皆さんご存じだと思います。
そもそも保険証は医療機関への受診の時に、一部の医療費負担のみで治療を受けるために必要なもの。また身分証明書としての役割も果たします。だからこそ悪用を防ぐために、他人への貸し出しを禁止していたり、紛失した時は速やかな届け出が必要となっているのです。
ただし、これはあくまでも原本の場合。時にはコピーを提出したり、原本の代わりに携帯しているという事もありますよね。もしこのコピーを意図せず第三者に渡してしまったり、紛失してしまった時でも、悪用されるリスクはあるのでしょうか?
結論から言えば、リスクはあると言わざるを得ません。例えコピーであっても、そこには名前や生年月日、住所等の個人情報が詰まっています。それらの情報を悪用されて、トラブルに発展する可能性も0ではないのです。もちろん、全てのケースで悪用されるわけではありません。実際にコピーを不用意に渡してしまったり、紛失してしまったけれど、特に何も起こらなかったという事例も、ネット相談等を見ると散見されます。
しかしこれらのケースは、あくまでも結果論です。悪用される危険性がある以上、保険証のコピーであっても、その扱いには気を付ける必要があります。
保険証のコピーが悪用されるとどうなるの?
保険証のコピーの悪用で最も可能性が高いのは、他人に身分証明書として使われる事です。つまり成りすましですね。
現在身分証明として使われるのは、運転免許証やマイナンバーカード、パスポート等が代表的です。これらは写真付きのために身分証としての信頼性が高く、1つだけあれば大丈夫という場合がほとんど。しかし中には、これらの証明書を持っていない人もいます。その場合に利用されるのが、保険証です。ただし最近は、住民票や公共料金の領収書等を一緒に提出することを求められる場合も多くなりました。写真が無いために、他の書類と組み合わせて、身分証明書としての信頼性を高めているわけです。
これが保険証のコピーだったら、どうなるのでしょうか?現在でも特にインターネット上を中心に、コピーのみで本人確認が出来る場合があります。そのため自分とは関係ない所で、勝手に契約や購入をされてしまう危険性があるのです。
よく言われるのは、消費者金融(サラ金)や闇金からの借り入れですね。知らないうちに勝手に借金をされて、身に覚えのない請求がくるというトラブルに巻き込まれてしまう可能性が考えられます。
また悪意のある人がコピーを手にすると、それを元に保険証を偽造する恐れも。そして何らかの方法で、公共料金の領収書や請求書といった物を手に入れてしまったとしましょう。するとこの時点で、第三者が本人に成りすますことが可能になるのです。保険証のコピーだけでは、悪用されるケースは原本に比べて少ないと言えるでしょう。
しかしもしその情報を元に保険証が偽造されてしまうと、危険性はさらに高まります。借り入れは勿論のこと、携帯電話の購入、クレジットカードの発行など、悪用されるシーンが増えてしまうのです。またこれらが詐欺に利用されると、その被害はさらに広がることにもなりかねません。
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保険証のコピーであっても、それはあなたの大事な個人情報です。悪用されないためには日頃の管理は勿論のこと、もしもの時の対処法も確認しておきましょう。
保険証のコピーが医療機関での悪用されるリスクはあるのか?
保険証のコピーは、身分証明書として悪用される危険性があることをご説明しました。しかし本来保険証は、医療機関への受診の際に効力を発揮します。だとしたら、その場合にコピーが悪用される危険性もあるのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
現在一部の例を除いて、医療機関の受診の際に保険証のコピーを利用するのは不可となっています。それは成りすましの危険性があるから。原本の提示のみとしているのは、少しでもそのリスクを失くすためです。
コピーでも一時的に効果があるのは、緊急性が高い場合が挙げられます。旅先で受診する時や事故に遭った時は、治療を優先するために一時的にコピーでも良しとされるのです。またかかりつけ医に受診した時、すでに信頼関係が築かれていれば、効果がある場合も。ただしどちらの場合も、後日原本の提示が求められます。
これらの状況から、医療機関を受診した時に、保険証のコピーが悪用されるリスクはほぼないと言って良いでしょう。もし悪用されるとしたら、やはり身分証明書として利用されるケースがほとんどだと考えられます。
保険証のコピーの悪用を防ぐ対処法
もし実際に保険証を失くしてしまったり、第三者にわたってしまった場合はどうしたら良いのでしょうか?その場合の対処法は、様々な所で紹介されています。しかしそれがコピーであった場合は、その対応が少し違ってくることに注意しましょう。
まず第一に保険証のコピーを失くしても、紛失扱いにはなりません。何故なら、原本は手元に残っている状態だからです。紛失とは、あくまでも保険証そのものを失くした場合。そのため、保険証紛失の時の対処法としてある「警察署へ紛失届を出す」ことは出来ないのです。また原本があるという事は、当然再発行も不可ということに。
それでは、他にどんな対処法があるのでしょうか?まずは、個人信用情報機関の本人申告制度を利用しましょう。この制度では、本人が保険証をはじめとする本人確認書類の紛失や、第三者に渡してしまった事実を申告する事が出来るのです。通常消費者金融やクレジットカード会社は、借り入れや契約の申請があった場合、本人の申告した情報も確認します。そのため紛失したという情報があれば、申請が本人ではない可能性があるという事が分かる訳です。
個人信用情報機関は「日本信用情報機構(JICC)」「CIC」「全国銀行個人信用情報センター」の3つ。申告する時は、この全てにしておきましょう。これによって悪用を完全に防ぐことは出来ませんが、有効な手段となることは間違いありません。
また保険証の発行機関や、消費者センターへ相談するのも対処法の一つ。不安だったり、困っていたら1人で抱え込まずに、助けを求めることも大切です。もし実際に保険証のコピーを悪用されて、身の覚えのない請求が来た場合にも、応じる必要はありません。警察へ届け出を出すようにしましょう。
このように保険証のコピーの場合、原本の時ほどすぐに対処出来る事はあまりないのです。そのため悪用を防ぐ最も有効な方法は、「扱いに十分注意すること」。これにつきます。基本的なことですが、他の身分証明書と同じようにきちんと保管するようにしましょう。また安易にコピーを第三者に渡したり、SNSにあげたりしないようにすることが重要です。
まとめ
保険証のコピーは大切な個人情報であり、それが第三者に渡ってしまうと、時には悪用される危険性があります。また一度流出してしまった情報は、取り消すことが難しいのが現状です。
だからこそ例えコピーであっても、油断は禁物。他の身分証明書と同じく、取り扱いには十分に注意し、悪用されるかもしれない状況を作らないようにしましょう。
こちらも参考>>免許証のコピーは悪用される